えっ、浮気ですか?(笑)

夫に浮気をされ勝利を勝ち取るまでの多分大爆笑日記

(16)契約

仕事が終わると、一旦うちに帰り出力した資料全部を手にA法律事務所に向かった。
裁判所の間近にあるビルで、各階全て弁護士事務所になってる。


部屋に通されて事情を説明する。
まずは1時間の無料相談というやつ。


この事務所には、複数の弁護士さんが在籍する。強みとすると、例えば「女」に書面を送る時にその弁護士事務所全員の名前を列挙して送れる。
一人の名前より、複数の名前があると相手はビビるよね。


一通り説明した後弁護士からの質問タイム。
●最終的にどうしたいのか。
という部分。


この時まだフラフラ状態なのをわかってくれていて、考える余裕をくれた。


「私はどうしたいのか、ですか」
弁「そうです。私たちは離婚のプロです。元に戻りたいだけなのか、離婚したいのかによって対応が変わるんです。」


もう三ヶ月以上無視を続けられている。
不倫も確定的。
体も心もズタズタ。
これで元に戻っても、正常には戻らないだろう。
でも、でもーーー!!
頭沸いているけど、私の気持ちはまだ旦那にあった。離婚を進めることにもの凄い躊躇した。


どちらに進むとどうなるのか、という説明を受けて、私は帰宅。
最近はいつも険しい顔をしていたけど、今日はいつになく穏やかだった。

帰宅すると旦那が「待っていた」。そう、待ってた。
旦那「どこに行ってたの?」
私「どこでもいいでしょ。あんたには関係ない」
旦那
「家の件なんだけど、俺が家を出るから、あんたが残りのローンを支払ってくれ」

「それから調停だけど、やらないことにした」


「調停やりたい?やるならあんたが全部支払うんだよ?」


「あんたがどうしても出て行かないというなら、あんたの為

に取っていた(注:単なるカードキャッシング)30万は俺が使うからね」

「そうなるとあんたに渡す物はもう何も無いよ。いいの?」


「もう、あんたから離れたい…」



穏やかに、基地外じみたことをいう。
これが私の夫なのか。好きだった人なのか?



なんて…アホなんだろう………。





私「調停、あんたからは出来ないと思うよ」
するとここから何かスイッチが入ったようです。。。
旦那「なんでだよ!」
私「有責者からは出来ないの。」
(有責者からも出来るのは分かってましたが言ってみた)
旦那「だったらあんたがやれ!あんたしか出来ないならあんたが支払って、あんたが全部やれ!」


(−_−;)


私「あとね、住宅ローンは二人で支払う契約したでしょ?だからわたしだけ、とか、あなただけってのは出来ないんだよ?」
旦那「知るかよ!!」


(⌒-⌒; )


私「契約時の割合、9:1であんたと私なんだよ?(契約時、私の給料が滅茶滅茶低かったから)むしろあんたが率が高いのに何言ってんの?」
「でね、この家は私も名義人だから、私にも当然住む権利あるんだよ…」

旦那「なんだよ、その割合って!!じゃあその割合に沿った態度を取れよ!なんでそんな偉そうにしてるんだよ!馬鹿にしてるのか!這いつくばれよ!!」



ヤヴァ─-─-─-─-(#゚Д゚)─-─-─-─-ィィ!!



もしかして、…救いようが無い…バカ?





後日私の友人に言った時、
「2ちゃんに書けば新たな伝説が生まれただろうに」と言ってたけ?(笑)


うん、そう思う(−_−;)
けどここから先を思うとこんなの序の口だったんだけどさ。



とにかく、お金の話ばかり。
ていうか、頭いたい…。
私は彼を無視して寝ることにした。
私のパソコン?
ふっ、当然パスワードロック掛けたよっ。


自分の言い分に応えずに寝ようとする私に、
旦那「なんだよ、逃げるのか!!?」
の叫び。
ゆっくり振り返り、私は激昂している彼をじーっと見た。



お前がなっっ!!
と、言いたかったよママ…。
言う気力なかったよママ…。バカバカしくて…。




**********************************
翌々日、頂いた弁護士の名刺の電話番号に、改めて連絡。


「契約を、お願いします。」
小仲「分かりました。では●●日でも大丈夫ですか?」
「はい。」



私は、弁護士と契約を交わす事を決めた。

(15)救世主

ユキとダンナムの事がだいぶ分かってきた。
・同級生らしい女ユキ、でも姓が判らない…。
・出会いは多分1年前の同窓会。iPhone購入のきっかけになった。
・ユキが住んでいるのは故郷の街。
・だから毎日会うことが出来ず、
 そこから、私が知るだけで3月、5月、9月に会っている事になる。


つまり二人は「遠距離不倫」という事になる。
えーと、私と旦那は実は出会った当初は遠距離恋愛だったんだけどさ。
うちの旦那は遠距離プレイが好きって事でいいスかね?



当時はSkypeやらMSメッセンジャーやらを駆使してビデオ通話をしていたけど、
それがLINEに変わっただけで、やってる事はその当時と全く同じ。
・遠く住んでいて、会いたい想いを募らせる。
・会ったら二人の時間に集中し、お互いの心も体も爆発させる。
その時と、状況がまったく同じなので、
彼の考えることも彼がユキにかける言葉も手に取るように分かる。


つまり、ダンナムに進歩はない。


私に対しては完全無視。
言葉をかけてきても、「離婚しろ」「出て行け」だけ。
「うーん、出ていかなーいw」と私は返すけど…


でもユキには、今まで私にかけてきた優しい言葉をかけているんだ。
しかも、動画の音声はとても楽しそうで嬉しそう。幸せそう…。



私は、吐いて、泣いて、また吐いてを繰り返した。
体重はガタガタと落ち始め、私泣きながら
「ダイエッど ぜいごうぅ(成功)〜〜(つД`)ノあうあうあぁ~」と呟いていた(笑)




そんなある朝。
出勤のために職場近くの駅に到着した私。


あとは歩いて会社に入るだけなのに、足が先に進まない。


それどころか止まってしまって、そこから、
本当に突然、涙が止めどなく出てきた。
ヤバイ!と、すぐに道をそれたけど涙が止まらないどころか、しゃくり上げる声と一緒に流れる。


いい年の女が街中で大号泣なんて、ちょっとカッコ悪いよなと、思ってるんだけど止まらない。本当に止まらなかった。
初めてだった。こんな感じ。



ダメだ。私病んでるわ。病院に行かなきゃ。
そう思ってすぐに会社にメール。
前もって会社の一部の方には相談していた事もあり、すぐに電話を返してくれたけど、私は泣いて泣いて人生初の大号泣で言葉が出てこず。
それでも絞り出して事情を再度伝え、理由を「声が出ない」ということにしてもらい、お休みを頂いた。




そのまま電話で予約をいれて、すぐに病院を探し受診。


初めての心療内科。



30分ほどゆっくりお話を聞いてくださり、何度も何度も頷きながら診察して下さった。
「まだ鬱にはなってないが、相当なストレスがご事情から掛かっていて、解消するにはまず十分な睡眠をとることが必要です。」


と、睡眠薬を処方して頂いた。


睡眠薬ってランクみたいなのがあるんだねー。
速効性からじわじわくるヤツまで。


最初にもらったのは「レメロン錠」というもの。
ジワるタイプみたい。


飲むと、とにかく一日中朦朧としていた。私には合ってないのかな。
結局2日休んですぐに復帰したものの、この薬は仕事に多大な支障をもたらした。
● 目の前で話している人を直視できない。
●話している内容が頭の中で流れるだけで理解出来ない。
私の仕事は、人と話し、質問を解決に導くお手伝いをする事なのに、
それができない。悔しい。でもキツい。

でも、仕事に来なければ、家がどうなるか分からないのに
お金を貯めなきゃどうしようもない。


どうしよう。
どうしよう…。焦る。ツライ。
体だけじゃない、生活すらツライ。
グルグル回る頭の中、休憩時間にある場所に予約を取った。




「法テラス」



どうするか、まだ考えが及ばない。
でも家が、生活が、あまりにも不安定。あまりにも怖い。


もしかしたら私死ぬんじゃないか?とか、そこまで考えるようになっていたので、ここを打破するには医者以外に様々な方法で這い上がるしかないと思い至った。


**********************************
法テラスでの相談は、指定の場所に当番制で弁護士がいる。
受付を済ませて弁護士に相談するが、この弁護士は離婚に強くないらしく知り合いの別の方を紹介してくれた。


あれ?わたし、離婚したいの??


自問自答。
わからない。まだ。



紹介された事務所に行くと、テキパキする弁護士が相対した。
●証拠は持ってますか?
ドライブレコーダーです。
本人たちは映ってないけど会話が入ってます。
でも見てもくれなかった。


●相手の名前は?
「ユキ」とだけ分かってますが姓は分かりません。


●んー、じゃあ電話番号とかLINEの内容とかメールアドレスとかは?
分かりません。同級生というのは分かりましたが。


「んー、勝てる材料が少ないですねぇ。ドライブレコーダーも本人たちが違うって言えばそれまでですしねぇ」


このあと我が家の話もしたが、
「あぁ、じゃあそれは自己破産すれば解決するね!考えてみて僕の事務所に電話してきて」


私が全く希望しない事を結論として早口で言われ、ゆっくり頭の中で噛み砕いたが、多分「来るな」って事だと解釈。
1時間の枠より早くその事務所から出た。


その後も、あのアディ●●法律事務所にも電話してみた。
でも・・・・
「相手の姓名、住所、固定または携帯番号、メールアドレス、のいずれかか、プラスLINEトークの内容などの証拠が無いと離婚・不倫の事案はご契約できません。」
と、跳ね返された。



八方塞がり(T . T)



浮気しているのは分かっているのに、浮気してるし相手もいるのに。
相手の情報が不足しているだけで弁護士事務所はどこも引き受けてくれない。


私に寄り添ってくれない。




そうなんだ。
そういうもんなんだ…。
そういうもんなのか?
自分を可哀想なやつとは思わないけど、この現状がまかり通るのはあまりにも酷い。



そんな中、薬で朦朧とする日々なので、夜は早く寝るようになる。


**********************************
当然朝も朦朧としている。



ある朝、黙って起きてきて、相変わらず私が居ないかのように振る舞いながら身支度する旦那の出勤を目で追いながら、自分の机に座りにいくと、机に私の薬袋…がいつもの場所じゃないところにある。


…にゅ、なんか書いてるぞ。






多分ここ数日私の様子がおかしくて、机に薬があるし、珍しく先に寝たもんだから調べて書いたんだろう。



けど・・・・・・・



本気で怒りを感じた。
「どの口がゆーとんじゃ、

ゴるぁあーーーー!!!」

このお口ですかーっ!



ちゃぶ台あったらひっくり返したい衝動。
窓を割りたい。皿を叩き割りたい。

隣にある旦那パソコンごと机を蹴破りたい。


何より、旦那への殺意が凄かった。
てめーのせいでこんな事になっとるんやっちゅーねんっっ!!



オトナなので、思うだけで一切しなかったが、旦那に当時送ったLINEも当然無視。





泣いて、泣いて、泣きながら助けを求めて
パソコンの画面を見る。


「だれが助げでよーーぉーーー!」
。・゚・(ノД`)・゚・。 


オイオイ泣きながら開いたのは、弁護士ドットコムのサイト。
ここはスマホからだと有料だけど、パソコンからだと無料登録が可能。
すぐに登録。




住んでる場所に近くて、
離婚事案をいくつも扱っていて、
何よりも私の気持ちに寄り添ってくれる弁護士を探して、
「問い合わせ」を片っ端から入力した。


その日はそのまま家で泣き疲れて過ごした。






**********************************
翌日。
出勤。


旦那も既に役に立たず、給料も全額旦那口座に振り込まなくてもいいと、「もう住宅ローンだけ俺の口座に入金してくれればいい」と言われて、それ以外のやりくりが始まっていた。
家があるけど、なんだかとても不安すぎる。
だから生きるお金を増やすために出勤する。



出勤途中、地下鉄のホームで、携帯電話が鳴った。


見ると知らない番号。こんな朝から?


出ると女性だった。




「私、A法律事務所の弁護士で小仲(当然仮名)と申します。
くろむさんの携帯ですか? お問い合わせみましたよ。
私も、あなたと同じ体験をしたものです。
よかったらこちらにお話にいらっしゃいませんか?
一人で悩んでいるんじゃないかと思いお電話したんです。
早くに電話をしてすみません。
くろむさん、明けない夜はありません。必ず終わりが来ます。
一緒に解決しませんか?」



地下鉄のフォームで、泣いてしまった。
「せんせい、だずげでぐだざい。たすけてください。」


何本か電車をやり過ごした。
その日は午後から出勤にさせてもらい、
仕事を終えるとすぐにこの弁護士の待つ事務所に向かった。



これが、その後私をずっと支えて下さった弁護士との、最初の会話でした。